堀田あけみ著
空子と里久子の仕事は「聞き屋」・「話し屋」。一時間5千円でお客様のどんな話もおだやかに受け止め、初対面のお客様にその場にあった他愛のない話を提供する。そこに江川というコミュニケーション能力のまったくない男が弟子入り希望にやってきて・・・。
コミュニケーション能力なんて考えたことなかったけど、江川ほどひどい人もおるんだろうな。
誰であろうと、他人の心は理解できない。許されるのは推測するだけ。
自分こそ、他人の心を理解しているという思い込みの上で為される一方的な親切ほど厄介なものはない。